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「ゴリラと、コロナと、英語の飛び石」の話。

更新日:2021年2月22日

洋書を楽しく読むときの

「多読三原則」

というのがあります。


1.辞書は引かない

2.知らない単語や文章は飛ばす

3.面白くなくなったら、その本は捨てる。


子ども達の英語の本読みについては、

1の「辞書」は、最初から持っていないので、問題なし。

3の「面白くなくなったら捨てる」は、カンタン。(大人は難しいんですよ!)


で、問題は2です。

分からない奴は飛ばしちゃえ、と言うと、すごく乱暴に聞こえる。

いつも100%の理解を目指す教育を受けてきた子を、不安にさせてしまうのです。

 

多読仲間のカイさんの、素敵なたとえ話を聞きました。


「向う岸に渡りたい。どうする?」

危険、危険。 こんな急流、命かけて、渡ることありませんっ。 死んだら元も子もない。

ー無理な英語の本に手を出すってこういうことなのです。

死にませんが、 こんな恐ろしい経験をしたら英語とはもう関わりたくないと思うでしょう。


でも。

「こんな川だったら、ぽんっ、ぽんっ、ぽんっ!って楽しく渡れそうな気がしませんか?」

とカイさん。


します、します!


恐ろしい急流じゃない=恐ろしく難しい本じゃない。

がっつりした橋がなくてもいい=全部分からなくてもいい

石を飛べばいい=なんとなくわかるところを、軽やかに♪ そして渡り切ったとき、こちらから観るのとは違う景色が、きっと見えるのです。


ストンと落ちた私は、その話を同じように、子ども達にも伝えました。


後日、お母さんから

「これまで、覚えたはずのフォニックスが読めない、とか、知らない言葉に出逢ったりすると、英語をいやがっていたんですが、あのお話で英語に対する気持ちがとても楽になったみたいです。」

と聞きました。


カイさんの飛び石の話、すごーい。

 

というわけで、小4の彼女、今日の題材は先月のニュースから。


“Two gorillas at San Diego zoo are tested positive for coronavirus.”


いきなりこの文章。

フォニックスがおぼつかない、と言っている彼女です。

でも知っている言葉、ない?


「『ゴリラ』?!…最後のこれは…」


「長いけど、○○ちゃんよく知っていることばだよ。」


「コロナ?ゴリラとコロナ?

ゴリラがコロナにかかったの?

ゴリラもコロナにかかるの?」


そのとおり!!!!!

ほら、ただ「読めた」だけでなく、「へぇ、そうなの~!」まで辿り着いた。ここまで行かないと話は面白くないのです。


ちなみに、英語ニュースでレッスンをしている子はみんな、coronavirus読めます。 そこからは一気に英語で話しが進みます。 positive/negariveの言葉の意味、いろいろ想像してみたり。

ゴリラが咳をしたり(coughing)、鼻を垂らしている(a runny nose)のを想像して笑ったり。

 

最後にendangered speciesという言葉をプリントに書かせました。


「絶滅危惧種」


この言葉、知っておいてほしかった。

10種類ぐらいの絶滅危惧種の画像を見せて、気になる動物の名前をプリントに書いてもらいました。


動物園に行けば比較的簡単に会える気がする、ゴリラ、トラ、ゾウも絶滅危惧種です。


シロナガスクジラ(blue whale)

ラッコ(sea otter)


そんな英語名を知っているのも、素敵だと思うのです。

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