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LPLを使った、高校生のオンラインレッスンの様子

更新日:2022年5月9日

プライベートレッスンをしている高校生のお話です。


高校2年のその女の子は、アカウントを取ってからもずっと図書館を開いた様子がありませんでした。うんうん、学業に部活に忙しい高校生、そんなもんだよね。


「よし、今日のレッスンは図書館めぐりにしよう!」 (レッスンの中身は、私が毎回自由に決めています。)


一緒に開いてみることにしました。


私「フィクションがいい?ノンフィクション?」

彼女「…フィクションかな。」


ここで、genresをfictionに絞ります。


私「Interest Categoryは?」

彼女「じゃあ、Classicsで。」


90冊以上表示されました。


私「うーん、今日は童話や昔話、削る?」

彼女「うん。」


そこで、READING LEVELをZのものに(極端!一番レベルの高い本です)絞りました。

ジキル博士とハイド氏、とか、ジェーン・エア、などの名作が並びます。


彼女「…ここには読みたいもの、ないなぁ」


そこで少しずつ上のレベルから幅をY, X, W,V,Uと増やしていく(レベルを下げていく)と、


「オリバーツイストだ!」

と反応がありました。


チャールズディケンズのOliver Twistの Retold版(原書を、読みやすく短く書き換えたもの)でした。

私が以前、英語de Dramaというマーブルズの小口真澄先生のWSでOliver!をやったことがあったのを話していたからでしょうか。私のその時の経験が、今日のレッスンに活かせると思いました。


よし、読んでみよう。


まずは時代背景を整理します。19世紀。イギリス庶民がとても貧しく、毎日の食事もまともに取れなかったような時代。物語は行き倒れの女性が、地方の救済院でオリバーが産んで死んでしまうところから始まります。


救済院での孤児達の様子、本だけで思い浮かべられるかな…と考えを巡らせていたら、ふと、ミュージカルを思い出しました。

動画サイトのMovie Clipで ”孤児たちが”Food”を歌うシーン

”Please, sir. I want some more.” のシーン を観る。あまりのみすぼらしさは、少し胸が痛みます。

このあたりで、物語の背景のイメージが出来上がり、オリバーが救済院から葬儀屋に売られ、逃げ出し、ロンドンに辿り着くまでを一気に読みました。

(あ、でもこの名シーンは…と思ってシェアしたのは、見たことのない母を恋しく思ってオリバーが歌う “Where is love?”のソロシーン

とても切ない場面です。)


ロンドンで詐欺集団の兄貴分、ドジャーと出会う場面では、 ”Consider Yourself”のダンスシーン

をたっぷり楽しみました。そこでまたイメージが出来上がったなと見られたら、

「はい、じゃあまた一人で読んでごらん。」

彼女、がーっと読み進める。


時々読書を止めて、動画を交える。それを繰り返して、レッスンの最後には、もう本の残りは三分の一ほどになっていました。

「はい、今日のレッスンはここまでね。」

でも、彼女がそのままにするはずありません。 オリバーは幸せになれたの?ほかの登場人物はどうなったの?続きが読みたいに決まっている。

レッスン後にすぐに、最後まで読み切ったそうです。


映画化されている作品をそのクリップ動画を観ながら読み進めると、とても読みやすい。パソコンの前に座っているからこそできる読書の方法だと思います。


A Midsummer Night(シェイクスピア「真夏の世の夢」) や「若草物語」などのリトールド版もこの方法で読みました。

 

高1の夏休みには、学校から「英語で環境問題についてのレポートを書く宿題」(漠然としてるなー!)が出た、というので、LPLで一緒に調べものをしました。ネイティブの子どもが興味を持つように書かれている絵本ですから、教科書っぽくなくていい!のです。

最初は”Earth”というキーワードで本を探します。

いろいろ読み齧っているうちに、彼女は「海」の環境問題について掘り下げたい、と言い始めたので、今度は”ocean”のキーワードで検索。

Climate changeをテーマにした写真絵本もありました。


どの方向へ掘り下げることもできる。

そして、絵本の中で出会ったキーワードで、またネット検索。動画探し…

 

こうやって図書館をうろうろしているだけで、ものすごい量の英語に触れることになるでしょう?

1600冊の蔵書、ありがたい!


"You can take a horse to the water, but you can’t make him drink." 「馬を水辺に連れていくことはできても、水を飲ませることはできない」

というイギリスのことわざがあります。

馬が水を飲むかどうかは馬次第なので、人は他人に対して機会を与えることはできるが、それを実行するかどうかは本人のやる気次第であるという意味です。


でも、水辺に連れてくるところまでは、丁寧にやってあげたいと思います。

「英語で読む本、おもしろい!」という経験をたくさんさせてあげたいです。


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